ものごとを学ぶときに、「背景」を知るということがとても意義がある、という話です。
何にしても、
今も歴史上の出来事や、もしくは発見、何かの技法などの発明には、背景がある、
そして、その背景を知ることで、よりものごとが理解できることができます。
有名な歴史上の話でいうと、
「フランス革命」と「アメリカ独立」って、どっちが先だと思いますか。
(考えるために、少しスペースを空けます)
(年号を覚えている人は、わかりますよね。では、その背景は?関連は?)
私も歴史家ではないので、耳学問。うろ覚えなので、受験生で「世界史」選択の人は
自分できちんと調べてね。
「アメリカ独立」が先です。
この時に、「アメリカ独立」というのは、「アメリカ」が「イギリス」から独立するために、
戦争をしたということなのですが、「アメリカ」を応援した「フランス」が、「アメリカ」のために、お金を相当使ったようです。
「アメリカ」が勝って独立したのに、その「フランス」の応援もあったと思うのですが、「フランス」国内では、その出費がたたって、財政難。それで、今まで税金を取っていなかった人たちからも税金を取ろうとして、いろいろもめ事があり、そのための「会議」を開いたことが発端で、「フランス革命」につながりました。
という流れです。年号は覚えられなくても(実は1776 とか 1789 とか覚えやすいけど)
流れさえ知っていれば、安心ですよね。私、個人は、日本史も世界史もそういう流れを知る授業とテストになればいいのになあ、と思っています。
教育学の学習ではどうでしょうか?
いろんな教育現場に入る前の試験で「評価法」が問われることがあると思うんですが、
「診断的評価」「形成的評価」「総括的評価」ってなんだと思います。
始めてみた人は、漢字から、どんな感じの評価か考えてみてください。
はい、「診断」は、何か指導する前に、学ぶ方はどれくらいできているのか、調べることです。
ジムでいうと、ベンチプレス何キロできる?とか、ランニングマシンで30分の脈は?
(これ、かなりイメージで話してますけど)
「形成」は、指導している最中に、ちょいちょい、調べて、どのくらいできるようになっているかな、停滞していないかな、と調べることです。そして、それを参考に、指導法を変えたりします、
ジムでいうと、ある人に、〇〇30回 △△20回、、、などというプログラムを作ったけど、
全然、体格、体調も変わらない、「あ、じゃあ、もう少しきつくしよう」とか
逆にへろへろになって、きつい、無理などというのなら、「もう少し、ゆるくしましょう」など。
「総括」は、コースの最後にどうだったか、ということです。
ジムなら、「結果にコミットして、10キロやせたか」を見ることになります。
まあ、「診断」「形成」「総括」で、覚えましょう、と言われれば、受験生たるもの覚えますよね。
で、プラス背景があったら、どうでしょう。
ブルームという学者がいて、「完全習得学習」というものを唱えました。(中身までは、かたりません、かたれません)
ブルームは、当時、クラスの3分の1しか、授業についてこられないのは、仕方ない、という考え方に対して、不満に思って、もっと大勢の学生を救えるはずだ、ということで、「完全習得学習」を唱えました。その核になるのが、「形成的評価」です。これにより、個々の学習者の状況を知り、的確な指導を行うことで、ほぼ全員にきちんと学習させることができるんだ、と言っています。
こんな感じで、ブルームという学者が、落ちこぼれを作らないために、考えた末に、評価に名前をつけ、「形成的評価」を重視した、という背景を知ると、なんだか、3つの評価が身近になってきませんか?
といったお話でした。
皆さんも、学ぶとき、「背景」にまで、ちょっとでも踏み込むと別世界がみえてくるかもしれません。
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