検定対策ことはじめ「テンス」「アスペクト」7

「瞬間動詞」 めがねをかけます、は瞬間的だよね、30分もその動作をつづけられないよね、

だから、「めがねをかけています」は、その後の「静か―」な今のこれを指すんだよ。

 

でも、たべます、は、ながーくできるよね、ハンバーガーもひとつ、ふたつ、みっつ、5分、10分、15分、だから、

「ハンバーガーをたべています」は、たべた後じゃなんて、口を動かして、かんでいるとき。(このままの日本語では、初級者には伝わりませんけど)

でも、「中級」の学生に、「電気をつける」と「電気がつく」というのは、時間的に同じで、「電気をつけている」が「動作の進行」と「電気がついている」というのが「結果の状態」だというのは、説明が破たんしているのではないか、と突っ込まれた! というのが前回の話。

ということで、いろいろ調べます。すると、「主体変化動詞」「客体変化動詞」というのが出てきた。(検定試験受ける人は、これは覚えなくてもいいと思いますけど)

私は、今もこれを自分の中のイメージとして、使うことが多いです。

ということで、ここから、「自動詞」「他動詞」のペアの話に入っていきます。

電気「つく」「つける」でもいいけど、気分をかえて、ドア「あく」「あける」で、話します。

人がドアを開けます。 というときに、その動詞の現象があった後、動詞の主体(動作主)は、変わりません。

学習者に説明するときは、「つける前の写真」「つけた後の写真」をみせて、人の様子変わった?と聞いたりします。変わりません。
変わるのは、ドアの状態ですよね。この時のドアは客体なんですけど、専門用語みたいでいやな人は、目的語でも対象でもなんでもどうぞ。
ポイントは、変わるのは、主体(まあ、主語って言いたい人は、どうぞ)ではない。

この時に「ている」にすると、 「ドアをあけている」は、「進行」を表す。
なんか、「瞬間」「継続」という区分とは別の要素がでてきて、わくわくしませんか?(わたしだけ?)

で、「ドアが開きます」は、 「あく」というときの主体は「ドア」です。そもそも、「人」はでてきませんしね。
で、どうなるか、というと、「ドアがあく前の写真」と「ドアがあいた後の写真」をみせると、違いがある。つまり、主体が変化したということになります。

この時の「ている」、「ドアがあいている」は、「変化の結果の状態」を表す、ということです。

はい、ここまで、「あける」客体変化  と 「あく」主体変化 で見てきました。

もうひとつ付け加えるなら、「あける」は、「主体不変化客体変化」の動詞です。「あく」は「主体変化」。

「あける」を「主体の動作を表す動詞」「動作動詞」、「あく」を「主体の変化を表す動詞」「変化動詞」という言い方もあります。

そのあたりは、いろいろ調べてくださいね。

ただ、私は、学習者と話すときに、「動作」というよりも

食べる前、食べた後、 うたう前、歌った後、  その人は変わっていないよね、 だから、「進行」

すわる前、座った後、 めがねをかける前、かけた後、  パッとみて、その人、変わったよね、だから「結果状態」

と説明するのが好きだったので、

 

ちなみに、「ニューヨークへいっています」というときは、

「東京にいる写真」と「ニューヨークにいる写真」をみせて、いる場所が変わっているよね、

だから、「ニューヨークにいっています」は「結果状態」でニューヨークにいるよ、飛行機の中じゃないよ。と説明します。

 

「結婚しています」は、新人のころは、結婚というのは、(イメージ写真などを使って、役所に書類を出して、相手が受けとった「瞬間」が結婚だから、

つまり、「結婚する」が瞬間だから、「結婚している」は、「結果状態」だよ、と説明していました。(若いですねえ、情熱はあった)

今は、写真ではみえあいけど (独身)→(既婚者)と、主体の状態が変わっていると、説明しています。

 

「瞬間」「継続」から、「主体不変化」(ちまたでは「動作」)、「主体変化」と、「ている」の説明を変えてきた個人史でした。