信頼感のあるやりとりをするためのヒント

信頼感のあるやりとりって何でしょうか。

お互いに相手に対して、「この人は信頼できる」という気持ち、安心感があって、本音で話せる部分がある、ということかな、私と考えています。

つまり、「信頼感」が相手にないと、本音を語らない、ということになります。

そりゃ、そうですよね。

小学生のころ?に親とこんな会話したことはないですか?

「怒らないから、行ってごらん」

「本当に怒らない?」

「本当に怒らない?」

「本当に怒らない」

「あのね、夏休み、一人で〇〇に行きたいんだ」

「何、言ってるの!ダメに決まってるでしょ、そんな危ないところ、何考えるの!」

「ほらあ、怒ったじゃないか」

まあ、これで、子供が学んだことは、

自分の親は「怒らない」と言っても「怒る」

「本当の気持ちは言わない方がよい」ということです。

信頼感のあるやりとりには遠い気がしますね。

 

さて、ここでは、それとは別に「信頼感のある」やりとりをするための一つとして

信頼感を育てる方法のヒントです。

これは親子の話というよりも、もっといろんな関係の中で使えると思います。

それは「自己開示」です。

 

ここでは、教室で学生に話しているとしましょうか?

イメージしやすいように、日本語を学んでいる中上級の学生のクラスで先生が問いかけているとしましょう。

「はい、みなさん、今年の夢はなんですか?」

「Aさんの夢は何?」「へえ、Bさんは?」「なるほど」「Cさんは?」

これ自体、尋問調で問題があると思うんですが、

問題点は、自分のことを全く語らずに人にばかり聞いていること。

「自己開示」とは、用語辞典などをみると、自分のことを ありのまま語ることのようです。

「これは言ってもいい」「これは秘密にする」などの取捨選択なく、伝えていくことだと思うのですが、そうしたちょっと難しい?ことは置いておいて、

ここでは私が言いたいことは、「相手に聞きたいことは、まず、自分から語る」ということです。

それを自己開示によるコミュニケーションの一歩だと考えています。

 

だから、クラスでも「皆さん、今年の夢は何ですか?目標を立てましたか?私も夢を追いかけるために3つの目標を立てました。ひとつめは(中略)この3つができたら、夢に近づくかな。その夢が何だと思う?(やりとり。笑い。クラスが盛り上がり)」

「さて、じゃあ、皆さんの夢や目標があったら、教えてください」

という形で、進めていったらどうでしょう?

何か、クラスの雰囲気も明るい感じで、みんなも発言しやすく、先生が話してくれたのだから、私も話そう、という人がいそうですよね。

たまたま、クラスの話をしましたけど、世間話ではなく、本音で誰かと向き合おうとしたら、

こうした「自己開示・先出し作戦」も有効かも、という話でした。