人の悩みを聞くときのヒント

人の悩みを聞くときって、どういう態度で臨みますか?

ここでは、「相手の悩みを解決すること」が解決?

という話です。

相手が、「家族に転職したいと言い出せなくて困っている」と言ってきたとします。

まずは、「そうか、そうなんだ」と話をきちんと聞いたとして、

その後、どうしますか?

直球で行くなら、

「じゃあ、家族に何が言いたい。」「どんな言い方をすれば、良さそう」

「そもそも、なんで、言い出せないの?」「何を恐れている?」

などと、聞いて、恐怖心を取り除いて、家族にどう伝えればわかりやすいか、わかってくれそうか、シュミレーションをして、「じゃあ、まずは、チャレンジしてみましょう」という流れになるかもしれません。

 

これは、悩みのある相手の「悩み」を直接扱って、それをどうするか、を考えることです。

まあ、当たり前のことですよね。相手が悩んでいて、一緒にその解決策を探すって。

 

でも、その悩みを「解決」して、その人は、本当に幸せになるんでしょうか?

さっきの例でいうと、「家族にいうことはできたけど(「言い出せない」のが悩みだったので、言えれば解決のはずですよ。本来は)、結局許してくれなくて、まだ悩んでいる」としたら、「悩み」の「解決」は「本当の悩み」「その人を幸せに結びつける本質的な問題」ではなかったということになりますね。

 

じゃあ、この人の「幸せにつながる本質的な問題」とは?

さあ、それはわかりません。

でも、「なぜ、転職したいの?」と聞いて、

例えば、「職場の人間関係がもう耐えられない」とか

「本当にやりたいことが見つかった。どうしても、そっちを残りの人生でやりたい」とか

「今の職場にいると楽だけど、このまま一生終わっていいのか不安になるから、一度別のことをやってみたい」とか

何か返事が返ってきたとします。

だったら、この問題に深く入っていくと「職場の人間関係」から、「人とのコミュニケーション」の問題かもしれないし、「ライフワークが見つかった」ということから、「後はそれで現実的な可能性をさぐる必要がある(家族に納得してもらえる現実プランを立てるとか)」ということなのかもしれない。また、「ライフワークを探す」ことが悩みの本質の可能性もあります。

また、「どうして家族に言いにくいの?」と聞いたら、

例えば、「長男が受験で、来年以降、大学の学費のこともあるし、心配かけたくない」とか

「普段、あまり自分のことを家族に話していないので、突然、話すのが怖い」とか

そういうことを答えてくれるかもしれません。

そうしたら、「家計」や「収入」の問題点を明らかにして、家族に伝えて、安心させることや、

家族との通常のコミュニケーションをとること、に問題があるのかも。

 

どれが「本当の悩み」かわかりませんが、

悩みを相談してくれた人の持ってきた「悩み」が、それを解決すると、その人は輝くのか、幸せになれるのか、という視点で、その「悩み」を超えた「本当の悩み」を一緒にさぐると、何かいいことが起こりそうな予感がします。

 

ここで一言、一緒に探る?っていうのは、

「悩みを持っている本人が『本当の悩み、幸せにつながる問題』を知っているとは限らない」ということがあります。

だから、一緒に探るんです。

どうでしょうか? 人の悩みを聞くときのヒント「悩みの向こうの本当の悩み」を探る、でした。