前回は、格助詞の「と」でした。
今回は、「並列助詞」の「と」です。
これは、簡単ですよ。
リンゴとみかんを食べた。
部屋に机といすがある。
の「と」です。
「と」の前後の名詞が文中で同じ働きをしてますよということを意味してます。
「それ」を食べた。 「りんご」をたべた。 「りんごとみかん」を食べた。
「 」の中は食べられた「料理」「食料」などですね。
それがふたつ以上あったときに「と」でつなぎます。
それは原則として、同じ種類、同じレベルのものです。
レベル1 たべもの
レベル2 やさい、くだもの、にく、さかな、・・・
レベル3 きゅうり、キャベツ、ニラ・・・(野菜のレベル3)
みかん、りんご、いちご、・・・(くだもののレベル3)
だから、
りんごやみかんを食べた。OK (レベル3同士)
くだものや肉を食べた。OK (レベル2同士)
りんごや肉を食べた。 まあ、OK(別のグループだから、なんとか)
イギリスとパリに行った。 というのが「イギリス」は国レベルで、「パリ」は都市レベルだけど、ちょっと違和感あるけど、まあ、いいか。というのと同じ。
くだものとりんごを食べた。× NG (同じグループのレベル2と3が混ざってる!)
イギリスとロンドンに行った。もNG 今度は同じ国で、国レベルと都市レベルだからダメ。
よろしいでしょうか?
並列の「と」は、同じレベルの名詞を並べます。
動詞だと、 「食べると飲むと歌うと」のように変になります。
でも学習者が「と」をand だと思っている、 wait and see のように同士にも使うので、初学者にありがちな、誤用です。
後、同じレベルで、同じ種類の名詞にするのが原則だから、
「8時と11時にやります」とか「横浜と鎌倉と小田原」でやります。
はもちろん、OKですね。
でも、「8時と11時と鎌倉と小田原」は???ということになってします。
ただし、学習者はいろいろ、追及してきます(英語とかも使ってね)
「先生、カラオケに『部屋とワイシャツと私』がありました。この「と」はいいですか?」
「先生『老人と海』は、本当はダメですか?」
さて、皆さん、どう答えますか? 各自考えてみましょう。
★★教えるヒント★★
「と」を教える時は、 つくえの上にABCDE 5つのものがあったら、
「AとB」があります。
と教えると、後でややこしくなりますので、
「AとBとCとDとE」があります。
と教えてください。
そして省略する時は、「AやBやC(など)」があります。
のように「と」と「や」を対比させるのです。
以上、並列助詞としての「と」の話でした。
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