「ます」の話1

「ます」の話です。

どんな話かというと「たべます」と「のみます」の「ます」は同じか?という話です。

これも、そりゃ同じでしょう、「ます」は「ます」でしょう?という感じだと思います。

そんなの気にしたこともない、というのが当然ですけど、日本語を勉強している人には、やっかいな問題があります。

そのあたりを伝えていきますね。
飲みます
食べます

だけをみると 「ます」は「ます」だ、となって、

二つのますは違うんだよ といってもピンと来ないかもしれません。

でも、 別の言葉とセットにするとどうですか?
食べます 食べ

飲みます

って何か違いませんか?

ピンと来なければ 別の質問

どうして 食べます 食べ

なのに  飲みます  飲み

じゃないんでしょうか。

もう一つ

雨が降ります  ふります

バスを降ります  おります

発音は一文字違うけど、

漢字入れると どちらも  「降ります」だし

同じ「ます」に見えますよね。何が違うの?って思いません?

でも、辞書に載っている形に変換するとき、「ます」を「る」にしていいか、ということでみると、

下の表のようになりますね。

 

ふります ふり ×  〇
おります おり 〇  ×

つまり、 「ふります」の「ます」は、「る」にして、辞書にある形にならない「ます」

「おります」の「ます」あ、「る」にして、辞書にある形になる「ます」

じゃあ、辞書にある形から、教えればいいんじゃない?  はい、そういう考えもあります。

でも、今、世間に出回っている日本語テキストは、「ます」の形から教えるものが多いので、「ます」の形で、スタートする学習者が多いんです。

今日の話は、実は、動詞によって、活用が違うよ、ということなんですが、

学習者の立場に立ってみると、この「ます」の形は、どう変化するんだ??

ということが、大きな負担になっているんですね。

たべます  のみます

の意味を知っただけでは、学習者は安心できない、ってことが伝われば、と思います。

次回は、もう少し詳しく、活用について話します。