前回、「それ」っていうのは、
「ねえ、それ、何?」と目に見えるような指させる場合と、
「ちょっと借金返済、まってくれない?」「それはできないよ」
と「それ」が話の前に出てきてて、指させない場合があることを話しました。
今回は、目にみえる場合の「それ」と「あれ」の違いについてです。
今はどうかわかりませんが、私が中学生の時、英語では それ、あれ をどう教えていたかは、
覚えていないんですが、 似た言葉で、
そこ、あそこ、というのは覚えています。
そこ=there
あそこ=over there
です。
それで、無意識に 「あそこ」の方が、遠いんだなあ、と思ってしまいました。
だから はじめて日本語を教えたとき、素人時代
ここ これ
(ちょっと遠い場所)そこ それ
(もうちょっと遠い場所)あそこ あれ
別の書き方
ちかい | ちょっととおい | とおい |
これ | それ | あれ |
これがだめな時があるから、要注意っていう話です。
図をここにかけないのですが、
ポイントは
話し手と聞き手がいて、そのふたりの空間の中にあって、
話し手に近ければ、「これ」
聞き手に近ければ「それ」
ふたりの空間(微妙でごめん)から離れていれば、「あれ」
ということです。
だから、だから、
日本語学校の採用試験で、模擬授業をやって、
先生が ペンをもって、
「これはペンです。 はい、みんな」 学生たち「これはペンです」
とやると、採用担当は、がっかりします。
だって、学生にとっては、「それはペンです」だから。
「これ」「それ」は、聞き手、話し手、つまり立場によって、変わることがあるよ、という話でした。
最近のコメント