「の」の話1

ラーメンをつくるが趣味です。〇

趣味はラーメンをつくるです。×

 

趣味と「ラーメンをたべるの」をひっくり返しただけに見えませんか?

(実際には、「が」と「は」の違いについても、いろんな秘密?が隠されているだけど)

 

では、「ラーメンをつくるの」の代わりに「テニス」をいれてみましょう。

テニスが趣味です。〇

趣味はテニスです。〇

どちらもOK.ということは、名詞だったら、OKだということ。

名詞の代わりに 「動詞の辞書形(辞書に載っていることば、基本形や原型でも)+の」だと何か問題が?

 

「辞書形+の」は、大きい名詞になるのは、その通りなんだけど、

それが、「です」の前だと、だめだということがあります。

なぜか、 もともと 「~のです」という別のかたまりが存在しているから。

たとえば、文語調だけど「どうしたのですか?」「おなかがいたいです」 の「のです」。

これは、理由を述べる言い方の一つ(厳密にいうと別に言いたいことも含んでいるけど)

だから、「あれ、出前取らないのですか?」「はい、ラーメンをつくるです」の「のです」がこれになる。

 

しゅみはラーメンをつくるのです、 という語用は多いんだけど、日本語母語話者には、

「しゅみ」さんという人が、作ることを説明しているような気分になる。

ということで、今回の話のまとめ。

「の」は、 「辞書形+の」の形で、 動詞(句)を名詞にする仕事ができるが、

「です」の直前では、その仕事はできず、 どうしても、「のです」という理由説明の役割が与えられてしまう。

という話でした。