「前」の話1

ときどき、単語のジャンルって言葉を使ってるんですけど、

「前」ってジャンルによって、印象が変わりますよね。

駅の前、というと、正面の広場やモールのような。

3時間前、というと、未来を見据えてる感じでいうと、感覚的に「後ろ」なのに「前」という。

5年前を振り返る、とかいうしね、

10年後を見据えて、ていう言葉からは やっぱり 未来は感覚的に前方だと思えるのに「後」を使う。

どうしましょう?

学習者には きちんと「くうかん」「じかん」のジャンルがあることを伝えます。

くうかんなどわかりにくい初級の学習者には、「ところ」とか「どこ」のグループ

「とき」とか「いつ」のグループでもいい。

ともかく 2つのグループに分かれていることを伝えるのが重要!

教え方は様々ですけど、

前 という語彙は、 空間では 前方   時間では 過去 を表すけど、

同じ単語が別の意味を表す、ぐらいにしておいたほうがいいかなと思います。

認知言語学的には、どうのこうの、ってあると思いますけど、学習者にはともかくわかりやすく。

後は対比もできます。

 

空間 前方 後方
まえ うしろ

 

時間 過去 未来
~まえ ~ご、

 

で、ちょっとだけ、補足。時間的前後になると、

今度は、 さき、あと、を使うんだけど、

この、さき(先)と まえ(前)で、混乱する人も多い。

要注意です。