漢字指導の話1「一」という漢字を教えるって、楽?

漢字で一番簡単なのは「一」だ、というのは、みなさん、了解してくれますよね。

一画だし、横棒ひとつだし、学習者にもわかりやすい。

まあ、「二」「三」までは、いいですよね。

「四」「五」から、ちょっと違った趣になりますけど、それは別の話。

さて、「一」の話ですが、教えるのって、楽ですか?

「はい、楽です。」

え、どうして?

「どうして、ったって、、 どの国の人でも形見れば、one とかuno とか、すくなくとも数字の「1」に似てるし、理解できますよ」

うん、「形」から「意味」という点では、意味理解は簡単だね。

で、実際に会話するときとか、それ以外に必要なことない?

「う~ん、読み方ですかね」

そうです、じゃあ、どんな読み方ある?

「え、いち、 だけじゃだめですか?」

じゃあ、これ、読んでみて!「台」「個」「一人」「四月一日

いちだい」「いっこ」「ひとり」「しがつついたち」「わあ、読み方いろいろありますね」

では、どれを教えたい?

「全部、よく使いますしね、全部教えたい」

教えたい方は、全部教えたい。習う方は?

「全部、知りたいんじゃないですか?教える方がいい先生のような気がしますけど」

いずれはね。

今日はここまでにしますけど、考えてほしいのは、

負担使う使わないという頻度

一度覚えると応用が聞く、他でも使えるという基本度

例外だけどこれだけは知っておけという重要度

そんな視点で考えてください。

あと、もう一つ、ものすごい料理作ったから、全部食べさせたい、というのは、作った方のエゴ

食べた後、おなかこわしちゃうかも。

全部教えたい、というのは、教える方のエゴ

習った方が、頭が混乱しちゃうかも。  ということも忘れずに。