教える人のゴール

教える人のゴールってなんでしょうか?

ここでいう教える人は、なんでも構いません。

子育て、スポーツのコーチ、学校の先生、職場の上司、先輩、
みんな「教える人」です。

何か、影響を与える力があって、
影響を受けていく人がいるなら。

で、「教える人」の「教える」という行為のゴール、目的ってなんでしょう?

それぞれ、自分に近い立場でじっくり考えてみてくださいね。

 

ここでは、教室という設定で教えている「先生」について考えます。

Aさん「教えることを極める。ともかく、分かりやすく説明する技術を持つことですよ。わかりやすいって言われたいです。」

教育技術的なことも大切ですよね。どう伝えたら、理解してくれるのか、考える。素晴らしいです。

「生徒がすくすく成長すること。初め、できなかったことができるようになること。教え方がうまくても、結果がでないと意味がないんじゃないように思います。」

それも一理ありますね。教えたことができるようになる。その結果が教えることのゴール。そんな気もします。

「教えるだけじゃなくて、はじめはそうだとしても、後は自分でどんどん成長できるように、学び方を身につけさせるのがゴールかな」

そうですね。専門用語では、自律的な学習者を育てる、ということになるのかな。コーチングの先生も「魚をあげるより、魚の釣り方を身につけてほしい」と言っていました。

「教えることが知識や技術だとしても、それだけでなく、学ぶ人には人としての在り方、人格も磨いてほしい」
おお、それも素晴らしい。私自身は、ついインストラクター気分で技術を伝えることに熱中してしまい、「あり方とか人格」まで、考えがいかないときもあります。これは、教える側の「あり方や人格」も問われそうですね。身が引き締まります。
さて、それって 毎日考えていますか?意識していますか?

いろんな視点から先生のゴールを考えられると、指導法や接し方まで、変わってきそうですね。

指導技術のことばかり考えていると、実際に教えるときに余裕がなく、「あ、うまく理解させられなかった、あ、教え方がまずかった、練習のさせ方がまずかった」って、自分の「指導技術」の未熟さに落ち込んでしまうこともあるかもしれません。

そんなときに「教える側」のゴールは何か、考えてみます。

そして、もちろん、指導技術の力はあげていかなければならないけど、

他にもいろいろ目的はあるな、と思うのです。

 

これ、本当に大切な考えだと思います。

学生「先生、教えるときはわからないこともあったけど、先生、いつも、声かけてくれて、うれしかった。だから、休まないで学校に来られた」

学生「先生が教えることより、どうやって調べるかをいっぱい教えてくれたから、最後の方、先生、教科書を終わらせるのに必死で、私もあまり、授業ではわからなかったけど、後でちゃんと自分で調べて、わかるようになったよ。ありがとう」

いろんな先生がいて、いろんなゴールがある。

そんな気がしています。

最後にひとりごと。

ゴールは「学ぶ側の人」が、いずれ、この知識、技術、学び方、考え方、あり方、人との接し方などなどを身に着けて、「社会の中で輝く」ことじゃないかな。

「教える人」はそのお手伝いができる、幸せな仕事です。社会であっても、家庭であっても。

なんて 時々思います。

これが「教えること」が辛いな、まだ未熟だなと思ったときに、私を楽にしてくれます。