「ています」の話4「財布を落としています」「財布がおちています」1

「ています」の続きです。

財布を落としています。

財布が落ちています。

このあたりで、日本語が嫌になる、すくなくとも、よくわからなくなる学習者がいっぱいいます。

それは、「ています」そのものの前に

「おとす」「おちる」という二つの動詞の違いや、「どっちがどっちやねん」という混乱が大きく

学習者にはだかるからです。

これは、別の機会にします。

ここでは、 一般的に理解しやすいのは、という話でいうと、

「財布を落としています」というシチュエーションが、目に浮かびにくい。

なぜなら、わざと落としているという変な感じもあるし、

しかも、INGの気分だから、一こだと一瞬にして終わってしまうから。

だから、なんとかイメージすると、

たくさん、財布がテーブルの上にあって、それを何かの事情で、わあ、と全部

床に落とす雰囲気。 まあ、仕方がないでしょう。無理したら、こんな感じ。

基本は「財布を落としています」は、「ご飯を食べています」側の「ています」だっていうこと。

 

で、「財布が落ちています」は、OKですね。

落ちてるんですよ。という静かな状態。

これは  (暗い)→「電気つけた」→(明るい状態)「電気がついています」

と同じで、

(何もない)→できごと「財布が落ちた」→(今、床に財布がある状態)「財布がおちています」

だから、「状態」のグループになるわけです。

 

このあたりの区別は初級の教科書でも後半ですから、

友達に教える人に、すぐ必要だというわけじゃないけど、

ING側 「窓をあけています」「財布を落としています」「電気をつけています」

状態側  「窓があいています」「財布が落ちています」「電気がついています」

ていますの前の動詞のタイブによって、「ています」のイメージが変わるっていうことだけ、

なんとなく、わかってくれれば、うれしいです。