【「です」の話】
日本語の話は、専門の方向けではなく、「友達に日本語教えてって言われちゃった、どうしよう?」という方向けです。用語とか、正確な定義になっていない場合もありますけど、悪しからず。
「です」って何でしょうね。
★「です」はBe動詞?
私は、昔、日本語の勉強など始める前は、
「『これは ペンです』 は 『This is a pen. 』だよ、
つまり、 is は『は』と『です』に分かれるんだよ」なんて外国の友達に話していました。
でも、違いますよね。is は Be動詞というれっきとした動詞。
A(Be動詞)B. で A=Bとか AにBの属性がある、とかそんなことを伝えてるんですね。
「です」はどうでしょう。
「ペンです」とか 「山田さんです」でも、状況があれば、伝わるし、「~は」がなくても大丈夫。
英語の A=B には Aは絶対必要 「 is a pen」だと、文にならない。
だけど、 日本語は「Bです」でも、いけますね。
ということで日本語の「です」は「Be動詞」じゃありません。
★じゃあ、「です」は何者?
「単語+です」だけで使えるってことなんだけど、そもそも「です」がなくても、通じることも多いですよね。
「あの人は?」「学生」で十分通じる。「学生です」と同じ意味で。
じゃあ「学生でした」は「学生」でいいかというと、そうでもない。
今は、「学生じゃないから」。「学生」と言われたら、「今も」学生だと思いますよね。
「学生じゃありません」も「学生」と言ったら、反対の意味になりますよね。
つまり、 学生「でした」 の「でした」は、「過去、そうだったよ」と伝える意味がある。
学生「じゃありません」の「じゃありません」は「違うよ」と伝える意味がある。
存在価値ありますね。文を作るときに。
では 学生「です」は?
単純に「過去じゃないし、否定じゃない、まちがいなく、今、そうだよ」と伝える意味がある、
ということにななんだけど、「です」がなくても、まあ、「いま、そうだよ」というのは、伝わるので、暴言を吐くと、「です」はなくても意味は通じる。
だから、日本語の場合、「でした」でも「じゃありません」でもないとき、何もないと、文末のすわりがわるいから、「です」とつけてる、ぐらいにおもってくれたらいいです。
それを「非過去肯定」といったりするんだけど、 それを示すマークということです。
(非過去肯定) | (過去) | (否定) |
学生(いま、そう) | 学生(まえ、そう) | 学生(いま、ちがう) |
学生「です」 | 学生「でした」 | 学生「じゃありません」 |
「です」は「過去」でもないよ、「否定」でもないよ、と確認するためのマークなんです。
ちょっと、今回の話は、「意味わからない」という人もいるだろうけど、「です」がBe動詞の代わりじゃないよ、ということがわかってくれれば、十分です。
★じゃあ、どう教えるんだ、っていわれたら?
「A」は「B」です の A と B にいろいろ単語を入れて、意味が通じるってことをわかってもらえばいい。
「これ」は「ぺん」です。「やまださん」は「日本人」です。
とか、A Bの単語を入れ替えて、出して、
「まあ、そういう言い方なんだな」と思わせればいい。
別の言い方をすると、
A is B に翻訳させない、
「は」「です」 は コンビで「is」なのか、とか分析させない、ことです。
「A」は「B」です。(これを俗に文型という)のA B に単語を入れ替えて、通じることをみせるだけ。
ということで、今回は終わります。
つい、深みにはいってしまってごめんなさい、わかりにくかったかも。
他は、別の機会に。
予告 1 「です」の二つの顔。
「きれいです」と「かわいいです」の「です」が違う話。
予告2 「僕はラーメンです」「山田さんは明日です」で文が成り立っている話。
すこしずつ修正いれてわかりやすくしていきます。読んでいただいて、ありがとうございます。
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