「を」の話2「を」なの?「が」なの?どっちなの?

私は日本語をわかる。

私は日本語がわかる。

どっちがピンときますか?どちらでもいいという人もいるかもしれない。

でも、初級の日本語教育では、「が」が普通なのかな?

「みんなの日本語」という伝統的な教科書では、9課にまとめて、「を」を使ってしまいそうな場面で「が」を使う表現をまとめてあります。

そこでも、 日本語がわかります。 だったような。今手元にないので。確認して間違いだったら、訂正します。

では、なぜ、 「わかる」のとき、「を」じゃなくて、「が」なんでしょう?

 

ヒントとして、こんなクイズはどうですか?

(右側「を」でもいいんじゃない?というあなた、そう、そうなんですけど、それはおいといてください。なんかもやもやする方は、左は、私は英語を話す〇私は英語が話す× 右は 私は英語を話せる〇 私は英語が話せる〇

で、左は を だけ、  右は が がいいんだけど、 を も大丈夫なグループだと覚えてください。

私は英語を話す 私は英語が話せる
私はピアノを弾く 私はピアノが弾ける
私は納豆を食べる 私は納豆が食べられる
私は車を運転する 私は車が運転できる。
私はプールで泳ぐ 私はプールで泳げる。

を、じゃなくて、が を使うのはどんな動詞になったとき?

 

どうでしたか?

こたえです。左側は、動作をする、体を使う動詞

右側は、動作はしてません。つまり、その人「わたし」のポテンシャルを表しています。

それを「動作」の対比で表すと、「状態」というのが、いちばんわかりやすいかな?

ということで、 動作の時の英語でいう目的語を表すような、言葉の後ろには「を」

でも、それが状態の動詞の後ろになったら、「が」になる、という傾向が日本語にある。

なので、なので、

「わかります」というのは、目に見えるような動作じゃないですよね。状態ですよね。

だから、 「を」× 「が」をつかう、という理解でいかがでしょうか?

ただし、勉強している友達に、動作、とか、状態とか、そういう単語を使わないようにしましょう。

もうひとつ、上の「泳げる」のところ、「で」は「で」だよ、ということを示しました。

「が」になるのは、「を」だけなんです。

わたしは納豆がたべられる。(が に変わる)

わたしははしで食べられる。(で のまま)

私は大臣と食べられる。(と のまま)

私は夜中3時に食べられる。(に のまま)